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Guy with Coffee Mug

備忘録を兼ねて,購入品のレビューを綴るブログ.

コラム:ボールペンの選び方 (1) -- 油性ボールペン編

概要

一口にボールペンと言っても,実に多種多様なものが売られています.それぞれに,一長一短があり,用途に応じて使い分ける必要があります.ここでは,ボールペンを,「油性」「低粘度油性」「水性」「ゲルインク」の4種類に分類し,それぞれの特徴および最適用途について,主観的意見を述べます.

 インクの分類

ペンのインクの主成分は,溶剤,着色剤,定着剤の3つです.

溶剤の種類には,油性・水溶性・「水性+ゲル化剤添加(いわゆる,ゲルインク)」の3種類があり,それぞれ性質が大きく異なります.本記事では,油性をさらに,旧来の油性(以降,単に油性と呼びます)と低粘度油性とに分けて考えます.

着色剤には,染料・顔料の2種類があります.一般に,顔料インクは染料インクに比べ,耐久性(耐水性・耐光性)に優れると言われます.しかし,耐久性は各製品ごとにばらつきが見られるので,本記事では,着色剤の微妙な違いについては触れないことにします.

定着剤の違いについては,通常考慮されることはないので,本記事でも触れません(正確には,調べることや考察する能力がありません).

それではボールペンの溶剤別特徴と最適用途について,見ていきましょう.

油性ボールペン

特徴および長所短所

インクの溶媒として,有機溶媒(アルコール等)を用いたボールペンです.いわゆる普通の油性ボールペンのことです.次のような特徴があります.

  • それなりの筆圧が必要
  • インクの消耗が遅く,長く使える.
  • インクが乾き上がることがない
  • 筆跡が不均一
  • 比較的安価
  • ボール径のラインナップが豊富
  • 耐光性の低い物が多い

油性ボールペンの筆記には,インクの粘度が高いので,それなりの筆圧が必要です*1.逆に言えば,強い筆圧に耐えうるので,複写式書類の記入に最適です.また,筆圧が弱い人には向きません.

インクの乾燥(ドライアップ)することも基本的に無いので,上向き筆記しない限り,使えなくなるということは無いでしょう.また,一本で相当な距離を筆記可能です*2.ボールペンの中での信頼性は一番でしょう.また,価格も安価なものも多いです.ボール径の種類も豊富で,0.4, 0.5, 0.7, 1.0, 1.2, 1.4, 1.6mmなどが普通の文具店で売られています.

書き出しの掠れや,中抜け(普通の筆記線がーーーとすれば,===のような感じになってしまうこと),インクのボテ(ダマ)がどうしても出来てしまうので,筆跡の綺麗さは他に劣ります.同じ理由で,細かい文字を書くのにも適しません

油性の名の通り,耐水性は高いです.しかし,ほとんどの製品が染料インク採用のため,耐光性が低いことに注意して下さい.

代表的製品

主要メーカーの代表的な製品を以下の通りです.

  • パイロット社:スーパーグリップ,レックスグリップ
  • 三菱鉛筆社:ベリー楽ノック,パワータンク
  • ゼブラ社:ニューハード,ラバー80, ジムノック
  • ぺんてる社:ローリー(顔料)

パイロット社とゼブラ社のいずれの製品も,スタンダートな油性ボールペンといえます.三菱鉛筆社のベリー楽ノック(キャップ式はベリー楽ボ)は,インクが他のものに比べ,粘度が低く作られていて,より柔らかな書き味です*3トレードオフで,その分インクで汚れやすくなっています.パワータンクは,リフィル(替芯)自体が加圧されていて,内部からインクを押し出す機構になっているので,紙が濡れていようと,上向き筆記だろうと,どんな過酷な状況下でも書けます.ぺんてる社のローリーは唯一(のはず),顔料インク採用で,筆跡の耐久性に優れます.

まとめ

複写式書類の記入に最適.筆圧の弱い人と,細かい字を書く用途のには向かない.個人的にはパワータンクをおすすめ.

続きはこちら

*1:以前に比べて,粘度が下がっているように感じるので,0.7mm程度のボール径では,そこまで筆圧は必要ないとは思います.ただし,1.0mm以上のボール径になると,低筆圧な人には大変です.

*2:ゼブラ社の公式サイトに具体的な数値が載っています.例えば,標準的なF-0.7芯の筆記距離は,約850mです.

*3:公式サイトでは,最適粘度で滑らかなVery楽インクと採用とのことです.確かに,1.0mm, 1.4mmのもので書いてみると,他のものより低筆圧で書けます.